帰ってきたことだけで頭がいっぱいだった、







ちゃん、学校どうするの?」
学校、その二文字が完璧に頭から消えていたは一瞬黙った。
「決めてないなら並中にしてね!」
並中、という事は並盛中か。五年前、並盛から離れていなければ今頃通っていただろう中学校である。
「じゃあ、そうする・・・」
ただ、単純に言ったつもりだったのだが。
「既に入学費・授業料は払われています」
どうやら払ってくれたのはアルフェルト家らしい。
フランツが事情を知って手を回してくれたのかもしれない、とはすぐ分かった。
「あいつ・・・何でいっつも俺の事になると何でもしてくれるんだろ」

「・・・お嬢様・・・」
その頃、フランツはと言うとボロくさい壊れ気味の窓から何かを祈るように手を組み青空を見上げていた。
「絶対・・・絶対絶対絶対!お嬢様を見つけ出してみせますからねっ!!」
「ゴチャゴチャうるせぇぞ」
「あ、すみません・・・」
フランツは現在ホームレスのおっさん(50)と公園にあるボロ屋に住んでいた。
の居場所はまだつかめておらず、ドンマイ。



03:いざ学校へ!




「・・・慣れない」
初めて着る並中制服(夏)にはやるせない感想を零した。
確かに初めて着るのだから慣れないのは当たり前だ。
「・・・下、スースーする・・・」
イタリアの学校ではほぼ私服同然だったにとって、スカートなんて久しぶりというか初めてに近い。
つか「下スースー」するって男子かお前は。
ちゃん、似合うね!」
京子にそうにこやかに言われ、は鞄を持って家を出た。


「おじさん。僕、少し出掛けてきます」
フランツは静かにボロ屋を出て公園を歩いていた。
すると、
「・・・あ!」
公園の向かい側の一軒家から二人女子学生が出てくる。
少し短い髪の少女の隣を歩く、黒短髪の眠そうな少女にフランツは見覚えがあった。

「・・・お、お嬢様!?」

必死に探していたがこんなに身近にいた事にフランツは拍子抜けである。
は当然の事ながらフランツに気づかずそのまま公園の前を通り過ぎて行く。
ちゃんも、きっと並中の雰囲気にすぐ慣れるよ!」
並中?この辺の中学校の名前か・・・?
そこでフランツはハッと気づく。

「・・・・・このままでは、お嬢様が危ない!!」

何に気づいたんだ、フランツ
色々勘違いしたまま、フランツは静かにの後をついていった。

「でも、誰だ?あの隣の女性は・・・」
お嬢様と随分親しいようだけど・・・。
「お嬢様、日本での生活の事・・・教えてくれなかったなぁ」
しゅん、とフランツは寂しそうに頭を垂れる。
ふと見たの顔はどこか楽しそうに見える、それがイタリアにいた頃は見ることの出来なかったものだった。
「・・・やっぱり、お嬢様はイタリアより日本の方が・・・」
そう呟いた瞬間、ハッとしその考えを消し去るように大きく頭を振る。
「いけない、僕はお嬢様を連れ戻しに来たんだ。そんな弱気じゃ・・・」
だが、楽しげなの顔を見る度その決意は薄れていくような気がした。
もう少しで、たちとフランツは並中へと着く。


久しぶりに見た並中だったがやはり何も変わっていなかった。
「行こう、ちゃん」
は京子に腕を引かれ、校内へと入る。
ここまで来る最中、後ろから何やら気配を感じたのだが校内に入るとすぐに消えてしまった。

「・・・何だったんだろ」

無論、はそこまで気にしてはいなかったが。
腕を引かれたまま、着いたのは教室だった。
ガララ・・・と京子が教室のドアを開け、京子の後に続いても教室内へと入った。


「ここが、並中・・・」
フランツは見上げるように並中の外観を見る。
彼がここに着いたのは達が着いたおよそ二分後だった。
途中、不審に思った住民達に警察に通報されそうになったのである
その通報しようとしていた近所のおばさんをどうにか宥め、フランツは必死に達の方向へと走った。
「この中にお嬢様が・・・」
囚われの皇女を助けに行く王子の様な面持ちをした顔には数滴の汗が流れている。
先程走ったせいだろう、今いちカッコがついていない。
フランツは校内へと入っていく生徒達に紛れ、校内へと入っていった。

「えっ、京子ちゃんのいとこ!?」
その頃、がぼぉっとしている間に自己紹介は終わっていたらしい。
「ね、ちゃん」と京子に振られたので一応頷いておいた。
を少し怯えたような目で見ているのが、京子が言っていた「ツナ君」こと沢田綱吉らしい。
普段は「ダメツナ」と呼ばれ、馬鹿にされていると彼の事を聞いていただったが
別にそこまででもないとぼんやりと思っていた。
「初めまして、よろしく・・・さん」
「・・・よろしく」
すると、

「お前、真泰の娘だな」
黒スーツに黒い帽子、そして帽子のつばにカメレオンを乗せた赤ん坊がに問うた。


「お嬢様・・・どこにいるんですかぁ・・・?」
一方、フランツは広い校内で一人途方にくれていた。
生徒達にまぎれて校内に入れたのはいいものの、
人の流れに流されすぎて分からないところまで来てしまったのである。
ここがどこだか分からないまま、フランツは長い廊下をひたすら歩いていた。
「ずっと廊下ばかり続いて、気持悪いです・・・」
どこか部屋はないかと探すと、ある部屋の扉を見つけた。




「『応接室』・・・?」





A*to*ga*ki*
ようやく三話。
フランツ君視点と夢主視点の繰り返し・・・ぐるぐるしますね、すみません;; 
フランツ君は基本夢主の為なら火の中水の中なので何でもやってくれます。
最初はもっとまともな設定にしてたんですけど・・・(いつもこんなん 
そういえば初めてツナを物語りに出した気が・・・案外やりやすいよツナ!(何 
次回は雲雀sフラグですよ、どうなるフランツ君・・・。(←
夢主のお父さんのファミリーのことも少し明らかにしていきたいところです。